2013年3月19日火曜日

Kindleで読み直して見ました

このまえ会話の中で夏目漱石の話になった時、この本のことを話そうとしたもののよく思い出せなかったで、あらためて読みなおしてみました。文庫で持っているのだけど、せっかくだから電子書籍でよみました。

よしあれ読もうって思ったらすぐ読めてしまうのは便利だなあやっぱり。しかも青空文庫ならただ。

明治期の文学者、夏目漱石の講演筆記。初出は「孤蝶馬場勝弥氏立候補後援現代文集」[実業之世界社、1915(大正4)年]。本文のはじめに「1914(大正3)年11月25日学習院輔仁会にて述」とある。将来権力と金力を手にするはずの学習院の学生を前に、漱石は「自己本位」という立脚地を得た経歴から、「個人主義」について、自己の個性の発展を望むなら他人の個性も尊重し、自己の権力や金力を使うならそれに伴う義務や責任を重んじなければならないと説く。

以前に読んだので、その時もブログに書いていますが、内容には触れていませんでした

久しぶりに読んだら、なんで夏目漱石が好きなったか思い出されました。
繊細で感情量が豊富なんだろうけど、理性や知性がまさっているのであくまで冷静な印象。で、とっても上品で粋。でもその作品は、なんとも言えない切なさと美しさに溢れています。

「個人主義」とは自己の自由を尊重するように他人の自己も尊重しなくてはならない。すなわち、自分の価値観が他に共有されないときにもその寂しさに耐えなくてはならない、と。

内容は至極まっとうなことです。
自分はそんな寂しさに耐えられないということは今のところ無いけど、それは個人主義を貫き通せているからとかではなくて、そもそも自己が確立されていないから。自分がわからないのに他人との違いなどわからない。まあ、ある意味幸いにして。

もっと早く進みたかったけど、焦って現実を見誤ってもしょうがない。
まず自分を持つところから。

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